家電製品の撮影では、デザイン性と機能性の両方を伝えることが求められます。光沢のあるボディ、液晶画面、細かなボタンやポートなど、性質の異なる要素をひとつの写真にきれいに収める技術が要ります。
ECサイトでは、サイズ感・インターフェース・接続端子といった情報を正確に伝えられるかが、購入後の満足度を左右します。光沢面の扱いは「商品撮影のライティング完全ガイド」、撮影全般の基本は「物撮りの完全ガイド」も参考になります。
製品タイプ別の撮影ポイント
スマートフォン・タブレット
画面は点灯させるか消すかで印象が変わります。点灯時は画面の明るさと周囲の露出バランスに注意し、表示するUIデモ画像も事前に用意しておきます。本体は光沢ボディの映り込みをコントロールしつつ、薄さが伝わるアングルを選び、カメラ部分やボタン類のディテールも押さえます。
PC・周辺機器
キーボードやマウスは、キートップの文字が読めるライティングと、人間工学的なデザインが伝わるアングルが基本です。RGB LEDがあれば発光状態も撮ります。モニターは画面サイズが伝わる構図でベゼル幅やスタンドのデザインを見せ、背面の端子類も忘れずに撮影します。
生活家電
キッチン家電は清潔感のある白背景を基本に、操作パネルが見えるアングルで撮り、比較対象を置いてサイズ感を補います。美容家電は高級感やスタイリッシュさを意識し、使用イメージが伝わるカットや付属品も含めて撮影します。
質感を引き出す技術ポイント
光沢面の処理
家電は光沢素材が多く、映り込みのコントロールが仕上がりを決めます。グラデーションペーパーで自然な映り込みを作る、黒締めで製品のエッジを際立たせる、トレーシングペーパーで光を柔らかくする、といった手を使い分けます。
液晶画面の撮影
室内照明の映り込みを防ぎ、画面と外観の露出差はHDR合成で調整します。画面の走査線とセンサーが干渉して出るモアレにも注意が必要です。
金属・プラスチックの質感
マットな素材は柔らかい光で、光沢素材は映り込みを抑えて撮ります。ヘアライン加工は、加工の方向が見えるようライティングを合わせると質感が伝わります。
撮影カットの種類
製品単体カットでは、正面・斜め・側面の基本アングルに加え、開いた状態や展開した状態などの使用時の姿、スケール感が伝わるカットを撮ります。ディテールカットでは操作ボタンやダイヤル、接続端子やポート類、ロゴや質感のアップを押さえます。使用イメージカットでは、実際の使用シーンを再現し、ターゲットユーザーのライフスタイルを感じさせる演出を加えます。
費用相場
| 撮影タイプ | 1カット単価 | 備考 |
|---|---|---|
| 白背景撮影 | 500〜1,500円 | 小型製品 |
| 白背景撮影 | 1,500〜3,000円 | 中〜大型製品 |
| イメージカット | 3,000〜10,000円 | スタイリング込み |
| 画面合成 | 1,000〜3,000円 | 画面はめ込み |
撮影会社を選ぶポイント
ポートフォリオで家電・ガジェットの実績を確認し、光沢処理や画面の表現が上手いかを見ます。画面のはめ込み合成や背景の差し替えなど、CGとの連携ができる会社は表現の幅が広がります。テレビや冷蔵庫といった大型家電なら、対応できるスタジオサイズと搬入方法も事前に確認しておきましょう。
撮影前の準備
撮影前に指紋やホコリを除去します。光沢面は特に念入りに拭き、静電気でホコリが付きやすいので直前に仕上げます。画面を見せる製品は、デモ用の画面画像と明るさ設定を用意し、通知やバッテリー表示の扱いも決めておきます。ケーブル・アダプター・リモコンなどの付属品、必要に応じて説明書やパッケージもそろえておくと、撮り直しを防げます。
まとめ
家電撮影は、光沢面の処理と機能の伝達が肝心です。デザイン性と使いやすさの両方が伝わる写真を用意しましょう。高額な製品ほど写真の出来が購入の判断に響くため、実績のある撮影会社に任せると安心です。
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