商品撮影とは、ECサイトやカタログ、広告に使う商品写真を撮ることです。プロのカメラマンはライティングや構図を工夫して、商品の魅力を引き出します。
実物を手に取れないオンラインでは、買う人は商品写真を判断のいちばんの材料にしています。だからこそ写真の品質が購買率に響きます。撮影の具体的なコツは「物撮りの完全ガイド」も参考になります。
商品撮影の主な種類
白背景撮影(物撮り)
ECサイトで最も多く使われる撮り方です。白い背景で商品を撮り、形や色を正確に伝えます。Amazonや楽天市場などのモールでは、メイン画像に白背景が求められることが多いです。モールのメイン画像、カタログの商品写真、複数バリエーションを統一感をもって見せたい場面に向きます。費用の目安は1カット300〜1,500円です。
イメージカット撮影
使用シーンや世界観を演出する撮り方です。小物の配置や背景のコーディネートで、ブランドのイメージを伝えられます。Instagramの投稿、ランディングページのビジュアル、ブランドサイトのコンテンツに適しています。費用の目安は1カット3,000〜10,000円です。
モデル撮影
アパレルや化粧品など、着用・使用イメージが効く商品で使います。モデルを起用することで、ターゲットに向けて商品の魅力を訴求できます。アパレルのサイズ感やシルエット、化粧品の使用感、雑誌・カタログ向けのビジュアルづくりに向きます。費用の目安は1カット8,000〜20,000円(モデル費込み)です。
360度撮影・動画撮影
商品を回して全方向から見せる360度撮影や、使い方を伝える動画撮影も増えています。家電やガジェットのように形状の確認が購入を左右する商品、開梱や使用方法を見せたい場面、SNS用のショート動画で効果を発揮します。
撮影を依頼する前の準備
撮影の目的を決める
何に使う写真かによって、最適な撮り方は変わります。目的があいまいなまま発注すると、納品後に「使いたい場所で使えない」となりがちです。用途と撮り方の対応は次のとおりです。
| 用途 | 推奨撮影タイプ |
|---|---|
| EC商品ページ(メイン画像) | 白背景撮影 |
| SNS広告・Instagram | イメージカット |
| カタログ・パンフレット | 高解像度イメージカット |
| ブランドサイト | ブランディング撮影 |
| アパレルの着用イメージ | モデル撮影 |
| 商品の機能説明 | 動画撮影 |
必要なカット数を整理する
撮影する商品点数と、1商品あたりのカット数を先に整理しておきます。目安は1商品あたり3〜6カットです。白背景なら正面・側面・背面・斜めで3〜5カット、イメージカットは全体・アップ・使用シーンで2〜4カット、アパレルは着用正面・背面・ディテールで4〜6カットほどになります。
参考イメージを集める
仕上がりのイメージを伝えるために、参考になる写真やスクリーンショットを集めておくと打ち合わせがスムーズです。競合ブランドや好みのスタイルの写真をまとめておきましょう。
商品の状態を点検する
撮影前に傷・汚れ・シワがないかを確認します。アパレルはクリーニングやスチームアイロンを済ませておきます。衣類の整え(スタイリング)に対応する撮影会社もありますが、別途費用がかかる場合があります。
納品形式を決めておく
どのファイル形式・解像度で納品してほしいかを先に決めておきます。一般的なEC用途はJPEG、透過背景が必要ならPNG、印刷用はTIFFやPSDです。解像度はWeb用が72〜96dpi、印刷用は300dpi以上、カラープロファイルはWeb・モール向けがsRGB、印刷向けがAdobe RGBが目安です。
依頼から納品までの流れ
撮影内容を伝えて見積もりを依頼するところから始まります。このとき、商品の種類とジャンル、カット数の目安、用途(EC用・広告用など)、希望納期、予算の目安を伝えるとスムーズです。
見積もりのあとは打ち合わせで方向性とスケジュールをすり合わせ、参考画像や商品情報を共有して仕上がりのイメージを合わせます。続いて商品を撮影会社へ送付するか、スタジオへ持ち込みます。破損を防ぐ丁寧な梱包を心がけ、高価なサンプルは保険も検討します。
撮影当日、立ち会いが可能な会社なら確認しながら進められ、仕上がりのズレを抑えられます。撮影後は色調整・背景処理・修正などのレタッチに移ります。基本的なレタッチが料金に含まれるか別途かは事前に確認しておきましょう。最後にデータ形式を確認して受け取り、修正がある場合は可能な回数・範囲を確かめたうえで依頼します。
失敗しないための注意点
多くの撮影会社では最低発注金額(1〜3万円程度)が設定されています。少量だと、1カット単価だけで比べると割高になることがあるため、最低料金まで含めて確認します。
「撮影料金にレタッチが含まれるか」も会社によって違います。白背景の切り抜きや色補正が込みなのか追加料金なのかを、見積もり段階で確かめてください。修正についても、何回まで無料か、どこまで対応するかを事前に確認しておくとトラブルを防げます。料金・品質・対応力は会社ごとに差があるので、最低でも3社から見積もりを取って比べるのがおすすめです。
まとめ
商品撮影を依頼するときは、目的をはっきりさせ、必要なカット数を把握し、参考イメージを用意し、商品の状態を整え、料金の詳細(レタッチ・最低発注金額・修正対応)を確認しておくと失敗を防げます。
会社ごとに得意分野や価格帯が違うため、複数社を比べて選ぶのが近道です。依頼先の選び方は「失敗しない撮影会社の選び方」、費用感は「商品撮影の費用相場ガイド」を参考にしてください。
業種・予算別のおすすめは「商品撮影会社をカテゴリから探す」から比較できます。